墨友会とは

ごあいさつ

 墨友会(ぼくゆうかい)は1976年に、戦前の南画家・小室翠雲門下の須藤悟雲によって、現代南画(水墨画・墨彩画)の普及と発展をはかり、作画活動を通じて社会に貢献することを目的として設立されました。現在は、趣味の水墨画、墨彩画を志す愛好家の育成を目標に活動しています。会員は須藤曉雲会長(悟雲師の次男)の指導の下に学び、作品を描き、毎年、都心のギャラリーと上野の東京都美術館で開催する「南画院公募展」で作品を発表しています。「南画院公募展」では全国の南画作家と技量を競い、受賞者も多数輩出しています。

 

南画とは

南画(なんが)という言葉は現在ではあまり聞きなれない言葉かもしれません。もともとは江戸時代中期に中国から日本に入ってきた絵画の流派で、池大雅、与謝蕪村らによって日本南画が大成されたといわれています。文人画とも呼び、専門的な絵画技術がなくとも誰にでも入りやすいことから江戸期から明治時代に大流行したと伝わります。ただ、当時の題材は中国の自然や文人の生活などが主で日本人にはなじみが薄かったようです。昭和に入り、第二次大戦後は題材を日本の自然や風物にとるようになり「現代南画」として現在に至っています。他の絵画と異なり、絵画技術より生命力の発露や気品の高さを重視するため、専門的な技術がなくても誰でもが入門しやすい絵画となっています。

南画は和紙に水墨で描き淡彩を施すのが基本ですが、あまり形にこだわらない自由な表現に特色があります。現在では美術大学などでは南画が授業科目にはなく、学ぶには墨友会のような画塾に頼るしかありません。墨友会では南画を描くための基本技法や調墨法、彩色法、手本による描写力の向上などを分かりやすく指導しています。

 

 

活動内容

主な活動は各教室での作画指導と作品の制作、それを発表する展覧会の開催です。墨友会ではこれまで絵筆を持ったことのない入門者でも、墨の磨り方、筆の持ち方から懇切丁寧に指導します。初めは手本の模写から入り、運筆や水墨の調合なと基本を学び、徐々に作品制作に取り組んでいただくようになります。

現在、墨友会の教室は東京都内に3か所あり、いずれも駅から近い場所です。指導はいずれも須藤曉雲会長が担当しています。

●方南教室(地下鉄丸ノ内線 方南町駅) ●豊洲教室(地下鉄有楽町線・ゆりかもめ 豊洲駅)●三軒茶屋教室 東急田園都市線・世田谷線 三軒茶屋駅)

教室は基本的に月2回で、会費は月額3,000円。入会金不要。展覧会が近づくと月4回開催の場合もありますが、追加の料金はかかりません。

各教室は和気あいあいとした楽しい雰囲気で勉強ができます。同好の仲間が増えるので作画活動への励みになります。勉強後の会員同士の親睦会も魅力の一つです。また、スケッチ旅行など楽しい催しもあります。

会員が参加する展覧会は年2回あります。春は都心のギャラリーで開催する「墨友会南画展」、秋は上野の東京都美術館で開催する「南画院公募展」です。いずれも多くの人に作品を見てもらえる機会となります。「墨友会南画展」では初日のオープニングパーティーが、「南画院公募展」では受賞の栄誉に輝くチャンスが待っており、モチベーションが上がります。

 

◎組織体制

 会長  須藤曉雲(特定非営利活動法人南画院同人・理事長)

 運営委員  本間蕙泉、林翠明、浅川昂雲、浅川陽明(いずれも南画院同人)